【ラテン語名言】Tu fui, ego eris.



ラテン語の有名なフレーズをご紹介します。

Tu fui, ego eris.



文法

原形意味
tutu主格あなた2人称・単数・現在
fuisum(私)は…だった1人称・単数・完了
egoego主格1人称・単数・現在
erissum(あなた)は…だろう2人称・単数・未来

意味


簡単に和訳すると、“私は(かつて)あなただった。あなたは(いずれ)私になるだろう”となります。
和訳する際の注意ですが、”Tu fui”を訳す際に、ここでは”あなたは…”とは訳していません。以下の例のように、主格は補語にもなり得ます。主語はsuntの人称である”私”として、”私はあなただった“と訳しています。

Pueri sunt. (= 彼らは少年です)


この文章は、エピタフと呼ばれるものの1つで、日本語では「墓碑銘」。死者の功績や思い出などを記念して墓碑に彫刻するものです。

例えば、ビーチ・ボーイズのメンバー、カール・ウィルソンの墓には、彼の「天使の歌声」と呼ばれる歌唱を称えて

The Heart and Voice of an Angel

と記されています。


さて、本題に戻ると、”私はあなただった。あなたは私になるだろう“はどのような意味でしょうか。
「私」= 死者、「あなた」= 生者と考え、死者が墓を訪れた人々に対して語りかけていると捉えると分かりやすいでしょう。
現在生を謳歌している人々も、いずれ私のように土の下で眠ることになるだろう。死は決して避けられないものである、と警告しています。墓碑銘としては非常にシニカルですね。

非常に短く、少ない単語数ですが、人称と時制をうまく利用することで豊かな意味を含ませています。

Eram quod es, eris quod sum


似た意味で使われる墓碑銘の文句に”Eram quod es, eris quod sum”(または sum quod eris)があります。
単語ごとに文法事項を見ておきましょう。

原形意味
eramsum主格(私は)…であった1人称・単数・未完了過去
quodqui主格~のもの中性・1人称・単数
essum主格(あなたが)…である2人称・単数・現在
erissum主格(あなたは)…だろう2人称・単数・未来
quodqui主格~のもの中性・1人称・単数
sumsum主格(私が)…である1人称・単数・現在

quodは関係代名詞です。英語に訳すと意味がとりやすく、
“I was what you are, you will be what I am.” (私は今のあなただった。あなたは今の私になるだろう。)

こちらも死者から生者に死を意識させる内容になっています。

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