こんばんは。
今回は、世界の知識人に衝撃を与えた快作『ブラック・スワン』の著者ナシーム・ニコラス・タレブが、自身の著者・Amazonレビューなどで推薦・紹介している本を適当に10冊、紹介いたします。
賢人タレブは多読家としても有名です。彼のAmazonレビューの中では”read in one sitting(一気読み)”という言葉が賞賛としてしばしば書かれることからわかるように、良い本は賢人をも夢中にさせるものなのかもしれません。
小説
①タタール人の砂漠 (ブッツァーティ著)
②シルトの岸辺 (ジュリアン・グラック著)
経済
③ヘッジファンドの帝王 (マイケル・スタインハルト著)
“No Bull: My Life In and Out of Markets”
ヘッジファンドの帝王、マイケル・スタインハルトの物語。
④禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン (マンデルブロ他 著)
“The (Mis) behavior of Market”
タレブの最高の友人・数学者マンデルブロの著書。彼は「フラクタル(部分と全体が自己相似の関係であること)」という概念の生みの親です。フラクタル幾何学を経済の分野に適用することで、株式市場の様々な特徴を暴き出していきます。
⑤歴史は「べき乗則」で動く (ブキャナン著)
こちらは「ブラックスワン」か「反脆弱性」の中で紹介されていました。べき乗則が自然現象、経済、社会の中でどのように表れているかを分かりやすい例と明快な説明で示している本。
難しいところもなく、サクサク読める上に内容も濃いのでお勧めです。
哲学
⑥カントとカモノハシ上・下(エーコ著)
イタリアの現代哲学者、ウンベルト・エーコの著書。
⑦プラトンとかものはし、バーに寄り道
哲学をふんだんなジョークで解剖しているたのしそうな本です。タレブ曰く「飛行機のラウンジで、気が利いてて賢いけど、めちゃくちゃ楽しいわけではない、そんな奴と軽く一杯やる」程度の含蓄だそう。たまには哲学と軽妙なジョークでシンプルに笑うのもいいかもしれません。
その他(心理学・社会科学など)
⑧誰もが偽善者になる本当の理由 (ロバート・クルツバン著)
“Why Everyone (Else) Is a Hypocrite: Evolution and the Modular Mind”
著者はペンシルベニア大学心理学部准教授(だからなんだという話ですが)。タレブ曰く、「認知科学無比の書というわけではないが、間違いなく最も読みやすく、面白い本の部類に入る」とか。
⑨なぜ選ぶたびに後悔するのかー「選択の自由」の落とし穴
(バリー・シュワルツ著)
“The Paradox of Choice: Why More Is Less”
”Less is More”(少ないほど豊か)という言葉はタレブの著作の中でも、ヒューリスティックスの勝利宣言としてよく出てくる言葉ですが、今回はこの逆の命題について言及しているようです。
バリー・シュワルツについて私が知っているのは、心理学者だということと、TEDトークに出たことがあるというだけです。彼の有名なTEDはこちら↓
この「選択のパラドックスについて」は面白いので、ぜひ一度ご覧ください。
本の内容も、調べた限りではTEDで話したのに関することかと思います。
⑩ステータス症候群(マイケル・マーモット著)
“The Status Syndrome: How Social Standing Affects Our Health and Longevity”
格差論の名著完訳! 健康の社会格差=ステータス症候群の原因を理解し、充実した人生を送るために必要な社会づくりの指針を示す。 (著書より)
今のところ英語版しかないけど読みたい・簡単に読めそうな本
⑪1000 Foods to Eat Before You Die
[死ぬ前に食べたい1000の料理]
おいしそう。
⑫THE FORMULA: Universal Laws of Success
[成功の一般法則(的な訳)]
こちらも私が知っているのは著者のTEDトーク(日本語あります)。こちらの本は、日本語訳されるのではと思ってます。TEDを見て予習しておきましょう。ネットワーク理論から冷静に観察した成功の法則・特徴です。
以上です
以上、日本語版があるタレブおすすめの本10選です。また近々紹介していきたいと思います。
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